速度・加速度の正しい意味とは?見落としがちな前提条件とは?

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皆さんこんにちは!今回は「速度」と「加速度」の基本について紹介していきます。

 

力学でまず最初に扱う最も基本的な分野です。多分、他の学校や予備校でもだいたいこの内容を最初に教わるのではないでしょうか。今回は、この「速度」と「加速度」の考え方をイメージを踏まえてわかり易く解説していきます。

 

それでは、第1講行ってみましょう!

 

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理想化された空間とは

と、その前に、、、

高校物理では、前提条件としてある世界観があります。

一番最初の記事「物理学の入門『高校物理』で扱う内容とは!」で、高校物理は「条件が単純な理想化された空間における物理現象を扱う」と言う様な内容の事をいっていたと思いますが、まず最初に「理想化された空間」とは何なのか、ざっと説明していこうと思います。

 

理想的な空間とは、ずばり「基本的に、余計な空気抵抗も摩擦もないような空間(摩擦や空気抵抗が指定された時はある)」のことをいいます。(現実世界では、摩擦や空気抵抗を始めさまざまな要素が運動に絡んでくるので、考える運動が複雑になったりします。)

 

具体的にどういう事かこれから説明していきます。まず、経験があるかも知れませんが、机の上に置いてある消しゴムをはじく場面を想像して見て下さい。置いてある消しゴムに一切触れなかったとしたら、消しゴムは動きませんよね。一方で、消しゴムをデコピンとかで弾いてみたら、消しゴムはしばらく動いていずれ止まると思います。身近な例なので、イメージし易いのではないでしょうか(*´ω`)

ここでイメージしてもらったのは身近な現実世界での話ですが、理想的な空間では消しゴムは少し違う動き方をします。消しゴミに一切触れなかったら動かないのは同じですが、弾いたら止めない限り消しゴムは動き続けます。なぜなら、消しゴムをとめる原因である摩擦が存在しないからです(ただし、摩擦の存在を指定された時は別です)。

つまり、理想的な空間では、物体は力が働かなければ静止したままだし、一度力が働いたら、それ以降は力を加えなくても物体は動き続けます。また、力が働いている間は、物体には加速度が生じます。

高校物理では、この様な理想化された空間を扱っていきます。つまり、単純なんです。

ですから、基本的に問題で扱う現象というのは難しく考える必要はありません。物体の運動の仕方や、それに対する考え方というのはある程度決まっています。逆に、それらの考え方をろくに身につけないで、「現実世界ではどんな運動をするだろう」とか勝手に考え始めると、問題は一気に解きづらくなるでしょう。

そうならないように、理想的な空間における物体の運動の考え方というのを、これからしっかり身に着けていきましょう!

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速度と加速度

まず、物体の運動と言ったら直線運動や曲線運動、放物運動などさまざまなものがありますが、いずれも運動中の物体はあるものを持っています。それは、「速度」あるいは「速度と加速度」です。「速度」と「加速度」という概念は、皆さんは日常生活の中でなじみ深くて理解し易いのではないかと思います(例えば、車の時速 など)。

ここで、「速度」と「加速度」の厳密な定義をしっかり抑えておきましょう。

 

・速度:単位時間(一秒)あたりに物体が進む距離(m)→ つまり、距離を時間で割ったら求まるので、単位は「m/s」となる。

 

・加速度:単位時間(一秒)あたりの速度の変化量(m/s)→ つまり、速度の変化量を時間で割ったら求まるので、単位は「m/s²」となる。

 

ちなみに、理想化された空間の説明で物体に力を加えると動き出すと言いましたが、つまり、物体が運動する原因は力です。したがって、物体に力がかかっている間は力の方向に加速度が生じることになります。

 

いかがでしたでしょうか。今回は「理想化された空間」と「速度と加速度」について扱ってきました。速度と加速度の定義をしっかり抑えておきましょう。次回は、今回の単元の続きで「等加速度運動」と「放物運動」について扱っていきます。それでは、おつかれさまでした!

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