後発医薬品(ジェネリック)製造大手「日医工」が、26日に富山県にて行政処分の対象となりました。
「日医工」は東証一部にも上場する県内有数の企業としても知られており、最近では新型コロナウイルスの値医療で使われる抗炎症薬の製造・販売で有名です。このように製薬会社としては優秀な日医工ですが、実は2020年上旬から自主回収の連鎖が続いています。
何故、大手製薬会社である日医工で自主回収が相次いでしまったのか、今回はその理由について注目していきたいと思います。
日医工の自主回収品目の合計数は?
自主回収の理由の前に、まずは日医工が2020年上旬から2021年上旬にかけて自主回収して来た品目の数を確かめてみようと思います。
公式サイトなどで調べて見たところ、なんとその数「75」品目でした!
たった1年間で75品目もの製品を回収するとは、ただただ驚きが隠せません(^^; 特に、日医工がジェネリック薬品の大手だっただけに、この事実が更に衝撃的なものに思えてきます。
ちなみに、具体的な自主回収品目等の詳細等は公式サイトなどに記載されているのでここでは載せません。詳しく知りたい方は、以下に日医工の公式サイトへのリンクを張っておきますので、そこからご確認ください。
・「日医工」の公式サイト:https://www.nichiiko.co.jp/medicine/important/
もし、ご自身が知らずに使用を続けていた薬などがありましたら、上のリンクから確かめてみるといいかも知れません。
日医工がここまで自主回収を増やしてしまった理由とは?
日医工が何故ここまで自主回収を増やしてしまったのか。いよいよその理由をまとめていこうと思います。調べてみると、薬によって回収理由もさまざまでした。そこで、比較的多かったと思われる回収理由について紹介します。
まず、一番多かった回収理由が「出荷試験の再試験で合格した薬において、再試験の実施に至る検証がされていなかった」というものでした。いわゆる、出荷試験における不具合の原因の確認不足といったところでしょうか。
次に多かった理由が「書類に欠落があった」というもの、さらにその次に多かった理由は、「承認書と異なる試験方法だった」や「製造業の許可がおりていない保管施設で保管した」というものなどでした。
ここまでで記した理由を見てみると、共通することは「ただただ単純なミスが多かった」というように思えます。「もっとしっかりしてくださいよ」という感じですね(-_-;)
やらかしてしまった「日医工」の今後の姿勢は?
約1年を通して盛大にやらかしてしまった日医工ですが、やはりジェネリック薬品の大手だけあって、優秀なジェネリック薬品を作ってきたのもまた事実だと思います。だからこそ、日医工にはぜひとも改善を図ってもらいたいと考えてしまいます。そこで、日医工がこの失敗に対してどう考えているのか、最後に注目していこうと思います。
自主回収が続いてしまったことに対する日医工の姿勢として、次のようなコメントが見つかりました。
自主回収が相次いだことについて、同社は「医療関係者、患者の皆様に大変ご迷惑をおかけし、心配させてしまい申し訳ない。関連する自主調査は、品質管理体制の改善につながったと思う。今後も定期的にチェックを継続していく」としている。
引用:読売新聞オンライン
また、最近の日医工の失敗に対する対応では、製造段階で問題を発見し、実際の出荷の前に問題の改善にあたった例もみられるそうです。さらに、最近では日医工ではなくて委託製造元に問題があった例もあるそうです。
以上のことから、日医工のコメントが本当なのかは今後の様子を見てみないとわからないところはありますが、日医工の改善の姿勢は徐々に見え始めているのではないかと思います。
まとめ
今回は、「日医工」の自主回収が相次いでいる理由について注目してきました。結局、自主回収が相次いだ理由は、単純に製造時の確認を怠ったからだということでした。
日医工が製造したジェネリック薬品は私もよく使わせてもらった経験があり、とても助けられました。折角良い薬品をつくる力があるので、ぜひこの際に製造体制をしっかり改善して欲しいと思います。
この先の日医工の動向にも要注目ですね。それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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